老健(介護老人保健施設)の特徴・費用・入所までの流れを徹底解説

2026.03.18

この記事でわかること

介護が必要になったときに多くの人が悩むのが「どの施設を選ぶべきか」ということです。介護老人保健施設(老健)は、医療と介護の両方を受けながら自宅復帰を目指せる施設として注目されています。

この記事では、老健の特徴や入居条件、入所までの流れを整理して紹介します。さらに、費用の目安や利用できるサービス、メリット・デメリットについても詳しく解説。

特養や有料老人ホームなど、他の施設との違いも比較しながら、利用前に知っておきたい情報をまとめました。施設選びの参考にしてください。

介護老人保健施設(老健)の特徴

医療と介護の中間に位置している。

介護老人保健施設、通称「老健」は、病院と自宅の中間に位置づけられる施設です。

病院ほどの専門的治療はありませんが、医師や看護師が常勤しており、医療面のサポートを受けられます。さらに、介護士やリハビリスタッフによる支援で、自宅生活を取り戻すための準備を進められるのが特徴です。

長期生活を目的とする特養とは違い、老健は「一時的に利用する施設」として、自宅復帰に向けた橋渡しを担っています。

介護老人保健施設(老健)の目的

在宅復帰や機能維持を目指す。

老健の最大の目的は「在宅復帰」です。入院直後に自宅へ戻るのは不安が伴います。そこで老健では、理学療法や作業療法などのリハビリを受けながら、体力や生活能力を回復していきます。

完全に回復できなくても「できることを維持する」ことも大切です。歩行や食事動作の練習、飲み込みの訓練など、日常生活に欠かせない訓練を中心に行います。

老健は単なる介護施設ではなく、自宅生活を再開するための準備の場として大きな役割を持っています。

介護サービスを提供する介護保険施設は3つ

介護老人保健施設 特別養護老人ホーム 介護療養型医療施設
目的 自宅復帰 長期的な生活 療養
生活期間 短期 長期 中~長期
特徴 リハビリ重視・医療支援あり 日常生活の支援が中心 医療ケア中心・病院に近い体制

介護保険を使って入所できる施設は、大きく3種類に分けられます。

1つ目は「介護老人保健施設(老健)」です。リハビリを中心に、自宅復帰を目指すための施設です。

2つ目は「特別養護老人ホーム(特養)」で、要介護度が高い方が長期的に生活できる場です。

3つ目は「介護療養型医療施設(療養病床)」です。医療的ケアが必要な方が利用する施設で、病院に近い体制が整っています。

同じ介護保険施設でも役割は異なるため、利用者の状態や希望に合わせて選ぶことが大切です。

①介護老人保健施設(老健)

在宅復帰を目指すためのリハビリ中心施設。

老健は「自宅に戻ること」を前提とした施設です。

理学療法士や作業療法士によるリハビリが充実しており、食事や入浴、排泄などの支援も受けられます。入院後に体力や生活力を取り戻す場所として利用されることが多いです。

病院ほどの治療はできませんが、特養より医療面での支援が充実しています。数か月単位の利用で、自宅復帰を目指す「中間的な施設」として大きな役割を担っています。

②特別養護老人ホーム(特養)

長期的に安心して暮らせる生活の場。

特別養護老人ホーム、略して「特養」は、自宅での生活が難しい要介護度の高い方が長期的に生活できる施設です。

老健のように在宅復帰を前提とするのではなく、終身で生活することを前提としています。入浴や排泄、食事など日常生活を全面的に支援してもらえ、安心して暮らせる環境が整っています。

費用は比較的安く、所得に応じた負担軽減制度もあります。ただし人気が高く、入所待ちが長期化するケースが多いのが課題です。

③介護療養型医療施設(療養病床)

医療ケアが必要な方のための療養施設。

介護療養型医療施設は、医療的ケアが欠かせない方のための施設です。

点滴や酸素吸入、褥瘡(床ずれ)の処置など、専門的な医療が必要な方に対応できます。医師や看護師が手厚く配置されており、病院に近い安心感があります。

ただし制度改正により「介護医療院」への移行が進んでおり、療養病床の数は減少傾向にあります。利用を希望する場合は、地域の状況を早めに確認する必要があります。

老健は在宅復帰を目指すことが前提の施設

老健は「自宅に戻ること」を前提として設けられています。利用中はリハビリや生活支援を受け、日常生活に必要な力を回復させます。スタッフは在宅生活を想定し、できる限り家庭に近い環境でケアを行います。

特養のように長く暮らすための施設ではなく、一時的に利用し、自宅復帰を目指す場であることを理解しておくことが大切です。

老健は原則として入居期間は3~6ヵ月

老健の入所期間は原則3〜6か月です。期間内にリハビリやケアを受け、体力や生活能力を取り戻すことが目的です。長期的な滞在を想定していないため、特養や有料老人ホームとは大きく異なります。

ただし、家庭の事情や体調によっては延長される場合もあります。それでも最終的には「在宅復帰を目指す施設」という位置づけを意識しておく必要があります。

老健には5つの区分がある

老健は同じに見えても、実際には5つの区分があります。

1つ目は「一般型」で、基本的な在宅復帰支援を行います。
2つ目は「在宅強化型」で、自宅復帰の割合が高い施設です。
3つ目は「在宅復帰・在宅療養支援加算型」で、地域全体の在宅療養を広く支援します。
4つ目は「超強化型」で、特に在宅復帰に積極的な施設です。
5つ目は「療養型老健」で、医療的ケアを重視しています。

入所する際には、施設の区分を確認し、自分や家族の目的に合う場所を選ぶことが大切です。

介護老人保健施設(老健)の入居条件

要介護1以上・医療安定期の方がリハビリを通じて自宅復帰を目指す。

老健を利用できるのは、要介護1以上の認定を受けている方で、病状が安定している方に限られます。

医療的な処置が常時必要な状態では利用が難しいため、医師の診断で「安定期」と判断されることが必要です。さらに、自宅復帰を目指してリハビリを行う意思や目的が求められます。

入所期間は原則3か月程度で、短期的に利用しながら自宅での生活再開に備える施設です。

要介護認定を受けている

老健を利用するには、まず「要介護認定」を受けていることが前提です。

要介護認定は、市区町村に申請して審査を受けることで決まります。訪問調査や主治医の意見書をもとに判定され、要介護1から5までの区分に分けられます。

老健は要介護1以上が条件で、要支援の方は対象外です。入所を希望する場合は、先に介護認定を受けることから始めなければなりません。

病状が安定している

老健は病院ではないため、常に治療が必要な状態の方は利用できません

利用の条件は「病状が安定していること」です。たとえば急性期の病気や頻繁に医療処置が必要な場合は対象外になります。

安定している状態とは、命に関わる危険がなく、日常生活を送りながらリハビリを受けられる状態を指します。主治医の診断で判断されるため、入所前に確認が必要です。

リハビリを必要としている

老健はリハビリを通じて自宅復帰を支援する施設です。

そのため、リハビリを必要とする状態であることが利用条件になります。歩行や食事動作、排泄や言葉の訓練など、日常生活に直結する訓練が対象です。

「もう訓練をしても改善が見込めない」と判断される場合は、老健ではなく特養や他の施設を検討することになります。リハビリの必要性があるかどうかは重要な条件のひとつです。

原則3か月の入所期間

老健の入所期間は原則として3か月です。ただし、3か月を過ぎても自宅復帰が難しいと判断される場合は、6か月程度まで延長されることがあります。それ以上の長期入所は想定されていません。

入所中は「自宅に戻る準備をする」ことが前提となるため、家族と職員が協力しながら退所後の生活を考えていくことが大切です。

老健を利用するための4ステップ「認定取得」〜「手続き」まで

老健を利用するには、いくつかの手順を踏む必要があります。

まずは要介護認定を取得し、その後に施設を選びます。次に入所申し込みと面談を経て、最後に入所判定と正式な手続きを行います。この流れを理解しておくと、スムーズに入所の準備が進められます。

要介護認定の取得

老健を利用する第一歩は「要介護認定」の取得です。

市区町村の窓口に申請し、訪問調査と主治医の意見書をもとに介護度が判定されます。要介護1以上の認定を受けて初めて老健の利用が可能です。

申請から認定結果が出るまでには1か月程度かかるのが一般的なので、早めに手続きを始めることが大切です。

施設選び

介護度が認定されたら、次は施設選びです。

老健には「在宅強化型」や「療養型」など複数の区分があるため、目的に合った施設を探す必要があります。自宅からの距離や面会のしやすさ、提供されるサービス内容も確認しておくと安心です。

見学をして雰囲気を確かめ、職員の対応や入所者の様子を確認しておくことが後悔しない施設選びにつながります。

入所申し込みと面談

入所したい施設が決まったら、申し込み手続きに進みます。申込書の提出後、施設スタッフと面談が行われます。この際に介護度や医療的な状況、家族の希望などを詳しく確認されます。

施設側も入所者が適切に生活できるかを判断するための大切なプロセスです。面談では正直に状況を伝えることが円滑な利用につながります。

入所判定と手続き

面談後、施設内で入所判定会議が開かれます。医師や介護スタッフが利用者の状況を検討し、入所が可能かどうかを判断します。判定が通れば契約や必要書類の提出を行い、正式に入所が決まります。

入所日は施設と相談して決められます。スムーズに進めるためには、必要書類を早めに準備しておくことが大切です。

介護老人保健施設(老健)の費用

8万円〜30万円程度が一般的な月額相場。

老健の費用は、月額8万円〜30万円程度が目安です。

費用は介護度や部屋の種類、食費や居住費によって変わります。一般的な多床室では費用を抑えられますが、個室を選ぶと高額になることもあります。

さらに、低所得者向けの負担軽減制度を利用すれば、費用を抑えることも可能です。

ここからは費用の内訳について詳しく紹介していきます。なお、あくまで一般的な傾向であり、施設や地域、介護度によって大きく異なります。

介護サービス費用

費用目安は約2.5〜3万円

老健の費用の中で大きな割合を占めるのが「介護サービス費用」です。これは、入浴や排泄、食事の介助、リハビリの提供などにかかる費用で、月額2.5〜3万円程度が目安です。要介護度が高いほど費用は上がります。

介護保険が適用されるため、自己負担は1〜3割に抑えられています。収入や年齢によって負担割合が変わるため、自分がどの区分に当てはまるのか確認しておく必要があります。

居住費

費用目安は約4.5万円

居住費は、施設での部屋代にあたる費用です。多床室を利用すれば費用を抑えられ、月額4.5万円程度が目安となります。一方で、個室やユニット型個室を選ぶと高額になり、10万円を超える場合もあります。

生活のプライバシーを重視するか、費用を抑えるかによって選び方が変わります。家族と相談しながら検討することが大切です。

食費

費用目安は約4.4万円

食費は、施設で提供される食事にかかる費用です。1日3食で栄養バランスを考慮した食事が提供され、月額4.4万円程度が一般的です。治療食や特別食が必要な場合は、追加料金がかかることもあります。

自宅と違い、食事の準備をする手間がなく、健康状態に合わせた献立が提供される点が安心です。

個室料

費用目安は約15万円

個室を選ぶ場合、追加で「個室料」がかかります。相場は月額15万円前後で、多床室と比べると大きな差があります。個室はプライバシーが守られ、自分のペースで過ごせるメリットがありますが、費用面では負担が大きくなります

家計に合わせて、どのタイプの居室を選ぶかを慎重に検討する必要があります。

費用を抑える方法

低所得者向けの負担限度額認定の活用を。

老健の費用を抑える方法として「負担限度額認定証」の活用があります。

これは低所得者向けに食費や居住費を軽減できる制度で、市区町村に申請することで利用可能です。所得や資産の状況によって対象となるかが決まります。

認定を受ければ月額の負担が大きく減ることもあるため、費用が心配な方は必ず確認しておきましょう。

介護老人保健施設(老健)で提供されるサービス

在宅復帰を目指したケア

老健では、自宅復帰を目指すために多様なサービスが提供されています。

主な内容はリハビリ、医療ケア、日常生活の支援、栄養管理です。これらを多職種が連携して行うことで、自宅で生活できる力を取り戻します。一人ひとりの状況に応じたサービスが整っている点が特徴です。

介護老人保健施設(老健)でのリハビリの内容

在宅復帰を目指した機能改善

老健で中心となるサービスがリハビリです。

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が利用者の状態に合わせた訓練を行います。歩行訓練や食事動作の練習、言葉や飲み込みの訓練など、生活に直結する内容が多いです。

リハビリを通じて体の機能を回復・維持し、自宅に戻って安全に生活できる力を取り戻します。

介護老人保健施設(老健)での医療ケアの内容

病院と連携した基本的な医療処置

老健では医師や看護師が常勤しており、基本的な医療ケアを受けられます。

服薬管理や体調チェック、褥瘡の処置、軽度の感染症対応などが中心です。必要に応じて病院と連携し、専門的な治療が必要な場合には速やかに対応できる体制が整っています。

病院ほど高度な医療はできませんが、日常的な医療サポートが受けられるため安心です。

介護老人保健施設(老健)での日常生活支援

基本的な生活支援で安心して生活できる環境を整える

老健では、入浴や排泄、食事など日常生活に必要な介助を受けられます。

また、掃除や洗濯など生活に関わる支援も提供され、安心して施設内で暮らすことができます。利用者ができる限り自立して生活できるよう、必要な部分だけを支援する形が取られることもあります。

生活支援を通じて、自宅生活に近いリズムを保つことが可能です。

介護老人保健施設(老健)での栄養管理

個々の健康状態に応じた食事提供

老健では栄養士が中心となり、利用者の健康状態に合わせた食事が提供されます。

糖尿病や高血圧などの疾患を持つ方には治療食が用意され、嚥下が難しい方には刻み食やミキサー食が提供されます。栄養バランスを考慮した食事で、健康維持や体力回復をサポートします。

食事を通じて生活の質を保ちながら、自宅復帰につなげていくことができます。

介護老人保健施設(老健)のメリット

健康維持とリハビリ効果を高め、生活の質を守る

老健には、自宅復帰を支えるためのさまざまなメリットがあります。リハビリが充実していること、初期費用が不要で費用が比較的抑えられること、医療ケアが整っていることなどが代表的です。

また、要介護1から入所できるため、幅広い方が利用しやすい施設となっています。

機能訓練が充実している

老健ではリハビリが重点的に行われます。

専門職が利用者の状態に合わせて訓練内容を調整し、無理のない範囲で体の機能を改善・維持します。自宅生活に必要な歩行や食事動作の訓練を中心に行うため、実生活につながりやすいのが特徴です。

継続的な訓練で、自宅復帰の可能性を高めることができます。

初期費用は無料。月額利用料も比較的安い

老健の大きなメリットのひとつが、初期費用が不要であることです。

有料老人ホームでは入居一時金として数百万円が必要になることもありますが、老健ではそのような負担がありません。さらに月額費用も比較的安く、利用しやすい施設です。

費用面のハードルが低いため、多くの方が安心して利用できます。

医療・看護ケアが手厚い

老健には医師や看護師が常勤しており、医療ケアが整っています。

服薬管理や体調チェック、褥瘡処置など、日常的な医療サポートを受けられるため安心です。病院と連携しているため、急変時にも迅速に対応できます。

医療と介護の両方を受けられる点は、老健ならではの大きな強みです。

要介護1から入所できる

老健は要介護1から利用できます。

特養は原則として要介護3以上でないと入所できませんが、老健は比較的軽度の介護度でも利用可能です。早い段階からリハビリを受けられるため、回復の可能性を広げられる点がメリットです。

幅広い利用者が対象となっているのも、老健の使いやすさにつながっています。

介護老人保健施設(老健)のデメリット

限定的な期間や施設の制約などがある中で在宅復帰を目指す必要がある。

老健には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。

代表的なのは入所期間が限られていること、多床室が多いこと、生活支援が十分ではないことです。

また、レクリエーションやイベントが少ないため、生活の楽しみが物足りなく感じる場合もあります。

入所期間が限定される

老健は原則3〜6か月の入所期間に制限されています。

長期的に安心して暮らすことを目的としていないため、退所後の生活をどうするかを早めに考える必要があります。

施設に慣れて安心しても、いずれは自宅や別の施設へ移らなければならない点は、利用者や家族にとって大きな課題です。

多床室が多い

老健では、費用を抑えるために多床室が一般的です。

他の入所者と同じ部屋で生活することになるため、プライバシーが制限される場合があります。生活リズムの違いや人間関係によってストレスを感じることもあります。個室を選べばプライバシーは確保されますが、その分費用は高くなります。

生活支援サービスは多くを望めない

老健は自宅復帰を目的としているため、生活支援サービスは必要最低限に限られています。

特養や有料老人ホームのように、生活を全面的に支えてもらえるわけではありません。自立を促すため、できることはできるだけ自分で行うように求められるケースもあります。

そのため「長期的に手厚い生活支援を受けたい」という方には向いていません。

イベントやレクリエーションは充実していない

老健では、リハビリや在宅復帰支援が中心のため、レクリエーションやイベントは少なめです。

特養や有料老人ホームでは季節行事や趣味活動が盛んに行われることがありますが、老健では優先度が低く設定されています。

そのため、入所生活を楽しみたいというニーズには十分に応えられない場合があります。

介護老人保健施設(老健)の設備

医療・リハビリ・日常生活支援に必要な基本設備が揃っている

老健の設備は、医療、リハビリ、日常生活の支援に必要なものが整っています。

居室や食堂、浴室のほか、リハビリルームや医務室も備わっています。特別な豪華さはありませんが、自宅復帰に向けた生活に必要な機能がそろっている点が特徴です。

居室について

老健の居室は多床室が中心で、2〜4人部屋が一般的です。

プライバシーは限られますが、費用を抑えて利用できるメリットがあります。個室を選ぶ場合は追加料金が必要ですが、自分のペースで生活できる点は魅力です。

利用者の希望や家計に合わせて選ぶことができます。

共用スペースについて

老健には食堂や浴室、リハビリルームなどの共用スペースがあります。

食堂は多くの入所者が集まり、食事をしながら交流できる場所です。浴室は安全に入浴できるよう手すりやリフトが備わっています。

また、リハビリルームには専用の器具があり、専門職の指導を受けながら訓練が行えます。これらの設備は在宅復帰を支えるために整えられています。

介護老人保健施設(老健)の職員体制

医療、介護、リハビリ、栄養など多職種チームで「在宅復帰」を支える

老健の職員体制は多職種が連携している点が特徴です。

医師、看護師、介護士、リハビリスタッフ、栄養士などがチームを組み、在宅復帰を支援します。利用者一人ひとりの状況に合わせてケアが行われるため、安心して利用できます。

介護老人保健施設(老健)の選び方

自分や家族の希望に合うかどうかを確認することが大切

老健を選ぶ際は、自分や家族の希望に合っているかを確認することが大切です。

特に注目すべきは在宅復帰率や看取りの方針です。施設によって重視している点が異なるため、見学や相談を通じて確認することが後悔しない選択につながります。

在宅復帰率を確認する

老健を選ぶ際に重要なのが「在宅復帰率」です。

在宅復帰率が高い施設はリハビリやケアが充実しており、自宅に戻れる可能性が高いと考えられます。

施設の公式情報やパンフレットで公開されていることが多いので、必ず確認しておきましょう。

看取りの方針や状況を確認する

老健は在宅復帰が前提ですが、状況によっては「看取り」を行う場合もあります。

ただし、看取りに対応していない施設も多いため、希望する場合は事前に確認しておくことが大切です。

終末期にどう対応するのかを知っておくことで、安心して施設を選ぶことができます。

老健とその他施設の違い

在宅復帰に特化した老健

老健は、在宅復帰に特化している点が他の施設との大きな違いです。

特養や有料老人ホームは「生活の場」を提供しますが、老健は「自宅に戻る準備の場」として位置づけられています。目的を理解したうえで選ぶことが大切です。

老健と有料老人ホームの違い

生活サービスを中心に終身利用できる有料老人ホーム

有料老人ホームは、生活支援を中心に長期的に暮らせる施設です。

介護付きの場合は介護サービスも受けられますが、医療体制は老健ほど手厚くありません。終身利用できるため「長く安心して暮らしたい」という方に向いています。

一方で老健は、在宅復帰を目的とする短期利用施設です。目的が大きく異なります。

老健と特養(特別養護老人ホーム)の違い

終身利用が前提の特別養護老人ホーム

特養は終身利用が前提で、要介護3以上の方が対象です。

老健は要介護1から利用でき、自宅復帰を目指す短期施設ですが、特養は長期的に安心して暮らすことを目的としています

どちらを選ぶかは、自宅復帰を目指すか、長期的な生活を望むかによって変わります。

老健と介護付き有料老人ホームの違い

生活重視で医療は限定的な介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、生活支援が充実した施設です。

入浴や食事の支援に加え、趣味活動やイベントも盛んで、生活を楽しみながら暮らせます。ただし医療体制は限定的で、老健のようにリハビリ中心ではありません。

老健は短期利用で自宅復帰を目指すのに対し、介護付き有料老人ホームは長期的に生活を楽しむことを目的としています。

老健とグループホームの違い

認知症高齢者が少人数で共同生活するグループホーム

グループホームは認知症高齢者を対象とした少人数制の共同生活施設です。

家庭的な雰囲気の中で、スタッフと一緒に食事や掃除などを行いながら生活します。認知症の方にとって安心できる環境ですが、医療体制やリハビリは老健ほど整っていません

老健はリハビリで自宅復帰を目指す施設という点で、大きな違いがあります。

老健とサービス付き高齢者住宅(サ高住)の違い

賃貸住宅に外部サービスを組み合わせて利用するサービス付き高齢者住宅

サービス付き高齢者住宅(サ高住)は、高齢者向けの賃貸住宅です。

安否確認や生活相談などの基本サービスを受けつつ、外部の介護サービスを組み合わせて利用します。自由度が高い反面、医療やリハビリは老健ほど整っていません

老健は短期集中でケアを受ける場所ですが、サ高住は「自分らしい暮らしを続ける住まい」としての性格が強いです。

老健と病院の違い

治療や急性期医療が中心な病院

病院は治療を目的とした施設であり、急性期の医療を担います。老健は病状が安定している方を対象に、自宅復帰を目指す施設です。治療ではなくリハビリや生活支援に重点を置いています。

病院と老健は連携しながら役割を分担しており、退院後の受け皿として老健が活用されるケースが多いです。

介護老人保健施設に関するよくある質問

老健については、費用や入所期間に関する質問が多く寄せられます。ここでは特に多い「費用はどれくらいかかるのか」「長期的に入居できるのか」という2つの疑問について解説します。

事前に理解しておくことで、利用する際の不安を減らすことができます。

介護老人保健施設の費用はどれぐらいですか?

老健の月額費用は8万〜30万円程度が相場です。

費用の内訳は介護サービス費、居住費、食費、個室料などで構成されています。利用する部屋の種類や所得状況によって金額が変わるため、事前に見積もりを確認することが大切です。

低所得者の場合、負担限度額認定制度を利用すれば費用を抑えることができます。

介護老人保健施設は長期的に入居できますか?

老健は長期入居を前提としていません

原則として入所期間は3〜6か月で、自宅復帰を目指すための一時的な施設です。必要に応じて延長されることもありますが、特養や有料老人ホームのように終身利用することはできません。

長期的な生活を希望する場合は、他の施設を検討する必要があります。

介護老人福祉施設は在宅復帰に向けたサービスが充実していることが特徴!希望に合わせて最適な施設を選びましょう

介護老人保健施設(老健)は、自宅復帰を目指したリハビリや医療ケアが充実している施設です。入所期間は限定されますが、費用を抑えながら機能回復を目指すことができます

施設ごとの特徴を理解し、自分や家族の希望に合った場所を選ぶことが、安心した生活につながります。

 

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