【保存版】要介護認定区分早わかり表|基準・目安・利用できるサービス一覧

2026.03.18

この記事でわかること

要介護認定は、介護サービスを受けるための入り口となる大切な仕組みです。申請すると市区町村の訪問調査や主治医の意見書をもとに審査が行われ、非該当から要支援・要介護1〜5までの区分に分けられます。 

 区分によって支給限度額や利用できるサービスの範囲が異なり、介護費用を軽減しながら必要なサポートを受けることが可能です。 

 ただし、結果が出るまで時間がかかることや更新の手間といった注意点もあります。 

 本記事では、判定の流れや区分の基準、利用できるサービスとメリット・デメリットを整理し、自己負担を抑えて安心して介護サービスを使うためのポイントを解説します。 

要介護認定の基準と判定の仕組み


認定調査と主治医意見書をもとに判定 

要介護認定は、介護サービスを利用するために欠かせない制度です。申請を受けた市区町村が、訪問調査と主治医意見書をもとに審査を行い、介護の必要度を判定します。 

 一次判定はコンピュータによる自動判定、二次判定は介護認定審査会による専門家の目で判されます。この二段階の仕組みにより、できるだけ客観的かつ公平な認定が行われるのが特徴です。 

認定を受けられる対象者|65歳以上と40〜64歳の特定疾病 

要介護認定を受けられるのは、まず65歳以上のすべての高齢者です。加齢に伴う心身の衰えで日常生活に支障がある場合、誰でも申請できます。 

 一方で40〜64歳の人でも、老化が原因とされる特定疾病(例:認知症、脳血管疾患、パーキンソン病など)に該当すれば対象となります。これは、比較的若い年代でも介護が必要となるケースに対応するためです。 

 ただし、40〜64歳の場合は病気やけがによる一時的な支援では対象外となる点に注意が必要です。あくまで加齢が関わる特定疾病であることが条件となります。 

申請から結果通知までの流れ(1か月前後) 

要介護認定の申請から結果通知までは、おおよそ1か月前後かかります。最初に市区町村の窓口に申請を行い、その後、訪問調査や主治医意見書の作成を経て一次判定が行われます。続いて介護認定審査会による二次判定を経て、30日以内に結果が通知されるのが一般的な流れです。 

 この期間中に介護が急を要する場合は、ケアマネジャーと相談し、暫定利用制度の活用を検討できます。申請から判定までのステップを理解しておくことは、スムーズな介護サービス利用に繋がるでしょう。 

step1:市区町村窓口に申請後、訪問調査と主治医意見書の作成 

要介護認定の申請は、市区町村の介護保険担当窓口で行います申請後、調査員が自宅を訪問し、日常生活の動作や心身の状態について聞き取りと観察を行います。これが「訪問調査」です。 

 同時に、主治医に依頼して「主治医意見書」を作成してもらいます。これは、病状や治療の状況、生活にどの程度の支障があるかを医師の立場から記録したものです。訪問調査の結果と主治医意見書は、一次判定の重要な材料となります。 

Step2:コンピュータ判定と介護認定審査会を経て30日以内に結果通知 

訪問調査と主治医意見書がそろうと、まずコンピュータによる一次判定が行われます。調査結果を数値化し、要介護度のおおよその目安を出す仕組みです。 

 次に、医師や看護師、社会福祉士など専門家で構成される「介護認定審査会」で二次判定が行われます。ここで本人の生活状況や疾病の特性も加味され、最終的な区分が決定します。原則30日以内に結果通知が届き、要介護度が確定します。 

申請時に正確に伝えるポイント 

申請時には、本人や家族が日常生活の状況をできるだけ正確に伝えることが重要です。普段はできているように見える動作でも、実際には時間がかかっている、介助が必要な場面が多いといった実態をしっかり説明しましょう。 

 「できるときもあるが、ほとんどは介助が必要」といったニュアンスを省略すると、実際より軽い区分に判定される恐れがあります。介護が必要な場面を具体的に伝えることが、適切な認定につながります。 

認定調査で聞かれる主な項目 

認定調査では、食事や排泄、入浴、着替え、移動などの基本動作がスムーズに行えるかが確認されます。さらに記憶力や判断力など認知機能についても質問されます。 

 また、日常生活での問題行動やコミュニケーションの状態、薬の服用状況などもチェックされます。これらは介護度を決める大切な要素であり、調査員の質問に正確に答えることが求められます。事前に家族と一緒に準備しておくと安心です。 

要介護認定区分の種類と基準時間

基準時間
非該当 なし
要支援1 25~32分
要支援2 32~50分
要介護1 32~50分
要介護2 50~70分
要介護3 70~90分
要介護4 90~110分
要介護5 110分以上

要介護認定は「どの程度の介護が必要か」を区分で示す仕組です。判定は介護に要する時間をもとに算出され、非該当から要支援1・2、さらに要介護1〜5までの7段階に分けられます。 

基準時間は、食事・排泄・移動といった日常生活に必要な支援の目安として設定されています。区分によって利用できるサービスや支給限度額が変わるため、介護度を正しく理解することが大切です。 

非該当(心身に支障があるが日常生活は自立) 

「非該当」と判定されるのは、心身に何らかの不調があっても、基本的には日常生活を自力で送れる場合です。歩行に少し不安があったり、物忘れが増えてきたりといった軽度の支障があっても、介護保険のサービスは利用できません。 

 ただし、市区町村によっては「介護予防・生活支援サービス事業」などの地域支援を受けられる場合があります。非該当とされた場合でも、地域包括支援センターに相談することで適切な支援につながる可能性があります。 

要支援1〜2(生活機能が一部低下) 

要支援は、日常生活の一部に支援が必要な状態を指します。完全な介助までは不要ですが、生活機能が低下しており、予防的な支援を通じて自立を維持・改善できる可能性があります。 

  • 要支援1:歩行や家事などに軽い支援が必要な状態(基準時間25〜32分) 
  • 要支援2:日常生活の複数の動作に支援が必要な状態(基準時間32〜50分) 

 この段階では介護予防サービスを利用でき、訪問介護やデイサービスを通じて悪化を防ぎ、できる限り自立を続けられるようサポートが行われます。 

要介護1〜2(部分的な介助が必要) 

要介護1・2は、部分的な介助が必要な段階です。 

  • 要介護1:立ち上がりや排泄など一部の動作で介助が必要(基準時間32〜50分)。もっとも判定されやすい区分で、軽度ながらも継続的な支援が必要です。 
  • 要介護2:歩行や衣服の着脱など、複数の動作で介助が必要(基準時間50〜70分)。介護サービスの利用機会が増え、日常生活に欠かせないサポートが求められます。 

この段階では訪問介護や通所介護を組み合わせて利用するケースが多く、家族の負担を軽減するための支援が重要になります。 

要介護3〜5(全面的な介助が必要) 

要介護3以上になると、生活全般において全面的な介助が必要になります。 

  • 要介護3:移動や排泄など多くの場面で全面的な介助が必要(基準時間70〜90分) 
  • 要介護4:自力での移動がほぼ困難となり、日常生活全般で介助が必要(基準時間90〜110分) 
  • 要介護5:寝たきりに近く、生活全般で常時介助が必要(基準時間110分以上) 

 この段階では施設入所を検討するケースも増え、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などのサービス利用が現実的な選択肢となります。 

要介護認定を受けるメリット

費用軽減と利用サービス

要介護認定を受ける最大のメリットは、介護サービスを自己負担を抑えて利用できる点です。介護度ごとに支給限度額が設定され、自己負担は原則1〜3割で済みます。 

また、訪問介護やデイサービスといった在宅サービスから、特養や老健などの施設サービスまで幅広く利用可能です。 

さらに、福祉用具のレンタルや購入補助、高額介護サービス費制度など費用を軽減する仕組みが整っており、安心して介護を続けられる環境が得られます。 

介護度ごとの支給限度額と自己負担割合 

介護サービスを利用する際には、介護度ごとに「支給限度額」が設定されています。例えば要支援1では約5万円、要介護5では約36万円と、介護度が高いほど利用できる金額が増えます。この範囲内であれば、自己負担は1〜3割で済みます。 

自己負担割合は、所得によって変わります多くの人は1割負担ですが、一定以上の所得がある場合は2〜3割負担となります。限度額を超えた分は全額自己負担になるため、ケアマネジャーと相談しながら効率的にサービスを組み合わせることが大切です。 

なお、支給限度額や自己負担割合は制度改正により変更となる場合があります。最新の情報は各自治体または厚生労働省のウェブサイトをご確認ください。 

訪問介護やデイサービスを少ない自己負担で利用できる 

要介護認定を受けると、訪問介護(ホームヘルプ)やデイサービスを自己負担を抑えて利用できます。訪問介護では食事・排泄・掃除・調理などの生活支援を受けられ、家族の負担軽減にもつながります。 

デイサービスは日中に施設へ通い、入浴や食事、レクリエーション、機能訓練を受けるサービスです。認知症予防や体力維持に役立ち、本人の生活の質を高める効果が期待できます。いずれも1〜3割負担で利用でき、費用面での安心感があります。 

福祉用具を安くレンタル・購入できる 

介護ベッドや車いす、歩行器などの福祉用具は、介護認定を受けることでレンタルや購入費用の補助が受けられます。必要に応じて適切な用具を選べるため、在宅介護の安全性と快適性が向上します。 

レンタル費用は介護保険が適用され、1〜3割負担で利用可能です。また、腰掛便座や手すりといった住宅改修も対象となり、工事費用の一部が支給されます。こうした制度を活用することで、在宅生活を長く続けられる環境が整います。 

高額介護サービス費制度で自己負担超過分を払い戻せる 

介護サービスを利用して自己負担が一定の上限を超えた場合、「高額介護サービス費制度」によって超過分が払い戻されます上限額は所得区分によって異なり、低所得者ほど負担が軽くなる仕組みです。 

例えば一般的な高齢者世帯では月額上限が約4.4万円に設定されています。これを超えて支払った分は払い戻されるため、長期的に介護サービスを利用しても安心です。経済的負担を抑える大切な制度として覚えておきましょう。 

居宅サービス(訪問介護・訪問看護など) 

居宅サービスは、自宅で生活を続けながら必要な介護を受けられる仕組みです。訪問介護では生活支援や身体介護を受け、訪問看護では医療的なケアも提供されます。 

このほか訪問入浴や訪問リハビリテーションなど、在宅生活をサポートする多様なサービスがあります。家族の介護負担を軽減しつつ、住み慣れた環境で生活を続けられる点が大きなメリットです。 

地域密着型サービス(グループホーム・小規模多機能) 

地域密着型サービスは、住み慣れた地域で安心して生活を続けるための仕組みです。グループホームでは、認知症の高齢者が少人数で共同生活を送り、スタッフの支援を受けながら穏やかに暮らせます。 

小規模多機能型居宅介護は、通い・泊まり・訪問を柔軟に組み合わせて利用できるサービスです。利用者や家族の状況に合わせて介護スタイルを調整できるため、急な体調変化や家族の事情にも対応しやすいのが特徴です。 

施設サービス(特養・老健など) 

施設サービスには、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)が含まれます。特養は重度の要介護者を対象とし、日常生活の全面的な介護を受けられる場です。入居待ちが発生しやすいですが、安心して長期入所できる施設として広く利用されています。 

老健はリハビリを重視した施設で、在宅復帰を目指す人に適しています。医師や看護師が常駐し、医療的なケアを受けられるのが特徴です。介護度や目的に合わせて施設を選ぶことが大切です。 

要介護認定を受けるデメリット

申請・利用の落とし穴と注意点 

要介護認定は介護サービスを利用するために必要ですが、いくつかのデメリットもあります。まず、申請から結果が出るまでの約1か月間は原則サービスを使えず、介護が急を要する場合に不便です。 

また、認定は1〜2年ごとの更新が必要で、そのたびに調査や書類提出を行わなければなりません。さらに、希望する区分より軽く判定される場合もあり、利用できるサービスが制限されるリスクがあります。 

認定結果が出るまで、サービスが使えない 

要介護認定は申請から結果通知までに約1か月かかります。この間、原則として介護保険サービスは利用できません。介護が急に必要になった家庭にとっては、大きな負担となる可能性があります。 

ただし、緊急性がある場合には「暫定ケアプラン」を作成して一部サービスを先行利用できる仕組みもあります。介護が必要になったら、できるだけ早めに申請することが大切です。 

更新手続きが1〜2年ごとに必要 

要介護認定は一度受ければ終わりではなく、1〜2年ごとに更新手続きが必要です。更新時にも再び訪問調査や主治医意見書の提出が求められるため、手間や時間がかかります。 

また、更新の結果によっては介護度が軽く判定され、利用できるサービスが減ることもあります。安定して介護を続けるためには、更新時の準備や事前の相談が重要です。 

要介護認定区分早わかり表

基準・目安・サービス一覧 

要介護認定区分を理解しやすくするために、基準時間や生活の状態、利用できる主なサービスを整理した早わかり表を用意すると便利です。 表にまとめて理解することで、自分や家族に合ったサービスを選びやすくなるでしょう。 

出典元:厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」(2025年11月時点) 

区分 基準時間 状態の目安 利用できる主なサービス
非該当 該当なし 心身に不調はあるが日常生活は自立 地域支援事業、介護予防サービス(市区町村事業)
要支援1 25〜32分 歩行や家事に軽い支援が必要 介護予防訪問介護、デイサービス、福祉用具の一部レンタル
要支援2 32〜50分 複数の日常動作で支援が必要 要支援1のサービス+小規模多機能型居宅介護
要介護1 32〜50分 立ち上がり・排泄など一部で介助が必要(最も多い) 訪問介護、デイサービス、訪問看護
要介護2 50〜70分 歩行や衣服着脱など複数動作で介助が必要 訪問介護、通所リハビリ、福祉用具レンタル
要介護3 70〜90分 移動・排泄など全面的介助が必要 特養、老健、訪問介護、リハビリサービス
要介護4 90〜110分 自力での移動困難、生活全般で介助が必要 特養、老健、介護医療院、施設入所中心
要介護5 110分以上 寝たきりに近く、常時全面的な介助が必要 特養、介護医療院、長期入院施設

要介護認定区分に関するよくある質問 

要介護認定に関しては、「要介護3と4の違いは?」「非該当になった場合はどうすればいい?」「判定に納得できないときの対応は?」といった質問が多く寄せられます。 

これらの疑問は、実際の介護生活に直結するため解消しておくことが大切です。ここでは代表的な質問とその答えを整理し、安心して制度を利用できるようにします。 

要介護3と4の違いは? 

要介護3と4の大きな違いは介助の必要度合いです。要介護3は移動や排泄などで全面的な介助が必要ですが、ある程度は自力で行える動作が残されています。基準時間は70〜90分です。 

一方、要介護4は自力での移動がほとんど困難となり、日常生活のほぼすべてに介助が必要です。基準時間は90〜110分で、より重度の介護を必要とする段階です。サービス内容や利用できる支給限度額も大きく異なるため、両者の違いを理解することが重要です。 

非該当になった場合の相談先は? 

申請しても「非該当」と判定される場合がありますその場合は介護保険のサービスを直接利用できませんが、地域包括支援センターに相談することで、生活支援や介護予防サービスを紹介してもらえることがあります。 

また、状態が悪化した場合は再申請も可能です。非該当となっても支援を受ける方法はあるため、落胆せずに相談窓口を活用することが大切です。 

判定に納得できない場合は? 

認定結果が実際の生活状況に合っていないと感じた場合、「不服申立て」を行うことができます。これは都道府県に設置されている介護保険審査会に申し立てる手続きで、再度審査を受けることが可能です。 

また、介護度が軽く判定された場合でも、状態が変化した際には改めて申請し直すことができます。納得できないときは諦めず、正しい手続きを踏むことが大切です。 

要介護認定の基準と区分を理解すれば、自己負担を抑えて最適な介護サービスを利用可能 

要介護認定は、介護サービスを適切に利用するための基盤です。訪問調査や主治医意見書をもとに公平に判定され、非該当から要介護5までの区分に分けられます。区分によって利用できるサービスや自己負担額が異なるため、仕組みを理解することが欠かせません。 

メリットやデメリットを把握し、必要なときに正しく申請・更新することで、自己負担を抑えながら最適な介護サービスを受けられます。家族にとっても安心できる生活基盤を整えることにつながります。

 

まずはお気軽にご相談ください。